特徴

カンキツ類のなかでは品質が高く、世界的に流通していスイートオレンジの一種で、「福原オレンジ」「バレンシアオレンジ」などの仲間も有名。
ネーブルオレンジはブラジルでオレンジの枝変わりから発生したといわれ、果頂部(お尻の部分)が二重果となっていて「へそ」があるのが特徴(ネーブルはへその意味)。
 果重は200~250gで、種はなく、果肉は多汁で甘みが強い。冬は暖かく、夏に涼しく雨の少ない地域が生産に適している。
ミカンと違い、皮がやや厚く実と離れにくい。嚢も薄いので、皮を剥かずにナイフで縦に八つ切りにして、皮と嚢の間にナイフを入れ、嚢を皮からはがしてそのまま食べるのが一般的。
単為結果性が高く、1本でも結実するため、受粉樹は不要。

枝がわりによって日本で「福本」、「大三島」、「丹下」、「白柳」、「清家」など多くの品種がつくり出されたが、園芸店では「ネーブル」で売られていることが多い。

栽培

日当たりがよく風のあまり当たらない場所が適している。
3~4月の寒さが去ったころに植えつける。

発芽前の3~4月頃が剪定の時期で、花芽は新梢の先端部につくため、切り返し剪定は行わず、間引き剪定を中心に行う。
5月頃に開花し、8月頃になったら実の小さいものや形の悪いものなどを摘果する。10月中旬以降、秋枝の発生がなくなった頃に夏枝(7月から発生)、秋枝(8月中旬から発生)、太い枝からの不定芽が発芽して長大になる徒長枝(この枝には結実ない)の剪定を行う。
寒さによる落果を防ぐために、冬の寒波がくる前に、袋かけを行う。
3月に緩効性肥料、6、10月に即効性の肥料を施す。

収穫は12~1月。約1ヶ月間ぐらい貯蔵すると酸味が抜けて食べやすくなる。

高橋さんち

2012年の秋に園芸店から鉢を購入して育て始めました。埼玉県では寒くて冬を越せるか心配したが、冬には南側のベランダに置いておいたら何とか葉も落とさず冬を越しました。

2013年の春には花をたくさんつけましたが、結実して残ったのは3個。その内1個は大きくなったら皮がはじけたので とって食べたら酸味が強いがネーブルの香りがしました。
残りの2個は順調に育ちましたが、実のわりに枝が弱そうなので、写真の左側は下から果実を直接下から支え、右側は上から実のなる枝を支柱にくくりつけました。下から支えたのは円形、上から吊ったのは縦に長丸になっているのは重力の作用でしょうか?
この2個は12月中旬に収穫し、約1ヶ月保存してから食べたら、実がしっかり詰まってジューシーで市販品とまったく変わらない品質で、たくさんなるのが楽しみになってきました。

埼玉でもうまく育ちそうなので、2014年の春に庭の隅に地植えにしました。
その後、花は沢山咲きますが実がピンポン玉位になると次々に落下し、収穫には至りませんでした。
2018年になって、樹が充実したのか袋掛けはしませんでしたが、7個が最後まで残ったので12月18日に収穫しました。
7個の平均260g、最大果297gですので良く育ってくれました。

2019年には、樹が充実したのか、40個近くなり12月に収穫、1~2カ月追熟して食べます。
試食したところ、酸味は強かったですが味やジューシーさは満足できるものでした。