特徴

ネギはユリ科に属し、生育適温は15~25度で涼しい気候を好みます。
乾燥や寒さに強いですが、過湿や暑さに弱く、夏は成長しません。

土壌酸度の適応性はpH5.7~7.4と広いようですが、石灰を施してしっかりと中和しておくと良いです。
ネギの種は短命で、1~2年以内に発芽条件を満たして芽を出してあげないと死んでしまいます。
嫌光性で、やや低温でも発芽しますが、逆に20度以上の高温になってくると発芽しにくくなります。
連作障害はほとんどおきません。

関東で最も一般的な根深ネギは、主に次の2つの栽培時期があります。
・春に苗床に種を撒いて7月頃に定植、晩秋から2月にかけて収穫する春まき。
・9月頃に苗床に種を撒いて翌年3~4月に定植、晩秋から冬にかけて収穫する秋まき。

根深ネギ栽培の特徴は、白い部分をいかに長く太くするかで、成長に合わせて何度か土寄せをして育てる必要が有ります。
他のネギも育て方は概ね同様です。

畝は東西に長く用意し、深さ20cm、幅15cmの溝を掘り、北側に掘り出した土を盛り上げます。
この溝に、秋撒きして3~4月に30~40cmに成長した苗を、溝の南側の壁面に沿って根を北側に向けて株間3~4cm程で垂直に立て、土を5cm程戻します。
ネギは酸素を好むので、その上に藁や堆肥を入れます。
根深ネギの白い部分は、成長に合わせて土寄せをして葉を軟白させたもので、1回目は定植後40~50日目に行います。
それ以降は、新芽の生長点が土に埋まらないように注意しながら3~4回に分けて行い、両側の土を盛るので山形になります。
最初の溝は浅いと寄せる土が無くなり白い部分が短くなるので、面倒でも深めに掘るのがお勧めです。

高橋さんち

2021

根深ネギの苗

202011月12日に種子を濡れたペーパータオルに包んで暖かいところに置き、芽が出そうになったので15日に128穴セルトレイに撒きました。
日当たりの良い室内においており、2か月後の1月15日現在順調に成長しているようですが、夜間の温度は最低3~4度まで下がるので2か月たってもこの程度です。
3月に畑に植えますが、とう立ちするか様子を見ます

2021年1月の第2農園の千本ネギ

半分はとう立ちしないネギで、倉田農園へ3月に移植します

2018

根深ネギ

深谷ネギが有名で、我が家でも最も一般的に利用するネギです。
白い部分が長く太いネギを収穫できると嬉しいものです。

2018年秋に蒔いた石倉1本ネギの種から下の写真のように苗が順調に育ち、3月9日に収穫しました。
間引きしなかったので密集していますが、それぞれ立派に育っています。
しかし、これが失敗の原因だとは気づきませんでした。

上の写真の苗を畑の所定の場所に植えて成長を楽しみにしていたら、4月に入って気温が上がると、「ネギ坊主」が次々に出てきてしまいました。
下の写真の葉が円形に切れているところはネギ坊主を手でむしり取った跡です。その左の苗にもネギ坊主が出てきたのでこの後むしり取りました。
ネギ坊主ができると生殖成長に入るのでネギは硬くて食べられません。
ほとんどの苗からネギ坊主が出てきたため食用にならず、ネギ坊主を取ってそのままにして脇目が出るのを待つことにしました。
時間がかかるようならば撤去して春撒きの種から育てた苗があるのでそれに更新です。

失敗「ネギ坊主」の原因と対策?

秋まき苗の場合、春にとう立ちするのはある意味自然ですから失敗ではないかもしれません。
しかし、とう立ちさせないような何らかの対策が考えられないでしょうか。
・とう立ちの遅い晩抽性品種など、適した品種を選ぶ。
→普通にホームセンターなどで販売しているのは「石倉1本ネギ」くらいで、選択の余地があまりない。
・一定の大きさになってからある程度の低温に一定期間おかれると花芽分化することから、花芽分化が起きない小さな株の状態で越冬させられるように、適切な時期にタネまきをする。
→これが一番簡単なようだが、年や畑の状態などで生育状況が一定しないので実際は難しい。
しかし、ネットで調べると、大きくなった苗は、根切り、葉切り、植え付けまで時間を置くなどのやり方があるようなので実際に試してみたい。

千本ネギ

正式な品種の名前は分かりませんが、分岐して増えるネギです。
畑を始めるようになって、畑友からこのようなネギがあることが分かり譲り受けましたが、ネットで調べても種を求めようと思っても品種名はよくわかりません。
ネギは、太くなったりストレスを感じると分岐する性質があるようですが、そのような性質を強く持つネギのようです。

下仁田ネギ

群馬県下仁田地区で主に栽培されている太くて短いネギです。
下仁田で生産されていることからこの名前が付いています。
冬に甘みが増すので、鍋物や焼きネギによく使われるようです。